熱くなったり、冷たくなったり。

約一年をかけて育ててきた小麦を、
7月に、収穫と天日干しが無事にできて嬉しい。
と、一息つく間もなく、他の作業が待ち受ける。

一年で一番暑い8月。
一番農作業が忙しい月。

四季とともにある農業は、待ってはくれない。
小麦を刈り取った畑は、秋の種まきのために、
おこさなければならないし、一雨ごとに大きくなる畑の周りの草を刈るのも、
地味だけれど、大切なこと。

そして、収穫できた大切な小麦を保管するため、
もみすり作業も、同時進行でしていく。
収穫をした時の小麦は、麦の穂から粒を取り離した、脱穀をした状態。
それを、太陽の熱でしっかりと乾燥させ、長期保存できるようにする。
そして、もみすり機で籾殻を取り、ようやく玄麦と対面だ。
最後に、小麦のおいしさを損なうことなく、
虫から守るためにも、冷蔵庫で保管をする。

ここまでやって、ようやく気持ちがほっとする。
熱くなったり、冷たくなったり、
僕だけじゃなくて、小麦もいろいろ大変かも。

丸みを帯びた、まさに小麦色の小麦。
自分の子どものように、愛おしい。