昔むかし

毎夜、子どもに絵本を読む。
幼稚園や図書館で、いつもたくさん借りてくる。

外国の昔話などには、生活の風景として、
よく小麦畑がでてくる。
収穫前の大事な小麦を、動物に荒らされて、困ったり。
家族みんなで、せっせと小麦刈りをしたり。
刈り取った小麦を粉にして、パンやおやつを作ったり。

そんな絵の風景を見て、昔の人に、想いを馳せる。
家族みんなの、大切な食料。
一生懸命育て、大事にいただく。
一年に一度の収穫は、無事に刈り取りができるよう、
本当に祈りたくなるほどのことだったろう。

時代は変わっても、国が違っても、想いはまったく変わらない。
古代小麦の種をまき、小麦を育て、パンを焼く。
これが、僕のパン屋のかたち。

もう、すぐに、小麦の種まきの季節。
ここから、小麦の一年が、始まります。