芽吹きの秋、冬の始まり

グリーンサンライトベーカリーの1年は、秋から始まる。
古代小麦のスペルト小麦の種をまく時期だ。
僕らは、小麦を栽培することからはじめ、パンを作っているので、
いつもこの時期は、身が引き締まる思いだ。

今年は、秋に台風が来たり長雨が続いたりと、天候が不順だったが、
その後は穏やかな秋晴れが続き、種まきを終えることができた。
冬に向かってだんだんと気温が低くなっていく中、
スペルト小麦は、今年も負けずに発芽をしてくれた。

そして、冬。
今は、ますます青々と成長している。
スペルト小麦には、厳しい冬の寒さも必要で、
それを乗り越えて、おいしい小麦に育ってくれる。

なんだか、人の人生のよう。
風にも負けず、雪にも夏の暑さにも負けずに丈夫になっていき、
手間をかけた分だけ、よいものが実っていく。
作物の栽培からは、勉強させられることが多いなあ。
小麦のように、僕もたくましく生きたい。

いや、僕のことではなくて、話していたのはスペルト小麦のことだった。
これからの時期、雪の下でも雑草のように強く育ってくれるだろう。
そして、雪解けとともに、まわりの植物たちも目覚め始める季節が来る。
スペルト小麦がぐんぐんと成長していく春。
冬が本番になる前に、もう待ち遠しくなってきた!